概要

Salesforceにはリードを取引先および取引先責任者へ昇格(取引を開始)する機能があります。
本機能を使用することで、以下のパターンに対して自動で取引の開始を行うことができるようになります。

取引先が存在している場合
自動でリードの「取引を開始」を実行し、取引先責任者を新規に作成する

取引先と取引先責任者が存在している場合
自動でリードの「取引を開始」を実行し、取引先責任者とリードをマージする

 

ここでは、SOC/SLCおよびCI人物IDをもとにリードを自動で昇格(取引の開始)する方法についてご案内します。リード自動昇格バッチを登録すると1時間に1回、以下の条件でリードの自動昇格を行います。

リードのSOC/SLCと一致する取引先がある場合
新規で取引先責任者を作成し、リードを取引開始済みにする

リードのSOC/SLCと一致する取引先およびSOC/SLCとCI人物IDが一致する取引先責任者がある場合
既存の取引先責任者を更新し、リードを取引開始済みにする

※複数一致する取引先および取引先責任者がある場合は自動昇格されません。

 

1. 注意事項
2. リード自動昇格の設定画面
3. リード自動昇格設定
4. リード取引開始項目の対応付け
5. 推奨する表示項目
6. リード自動昇格バッチのバッチサイズ/バッチ合計処理件数の変更手順

 

1. 注意事項

1. 名刺の自動関連づけ設定で、「ケース3:取引先責任者が存在する場合は更新し、存在しない場合は取引先の登録有無にかかわらずリードとして作成したい場合」という設定を行っている場合は、本機能は有効にしないことを推奨します。

 

自動昇格機能では、「SOCとCI人物IDが一致する取引先責任者があれば更新を行い、なければ新規作成を行う」という処理を行います。そのため、自動関連づけ後に取引先のみ存在している場合、リードを作成しますが、その後リード自動昇格機能によって取引先責任者へ昇格してしまいます。

2. 取引先のSOCが重複している場合、リード自動昇格処理はエラーとなります。その場合、取引先をマージもしくは削除するか、手動で取引先責任者へ昇格させてください。

3. リード自動昇格の処理は1時間に1回起動し、3回処理に失敗すると自動で再度実行することはありません。再度自動昇格の処理を実行したいときは、対象のリードレコードの「(Sansan)リード自動昇格実行済フラグ」のチェックを外してください。

 

2. リード自動昇格の設定画面

1. システム管理者権限のあるSalesforceユーザーでログイン後、[名刺設定]タブを開きます。

※[名刺設定]タブが見つからない場合は、こちらをご参照ください。

 

2. 「リード自動昇格」タブを選択します。

 

3. リード自動昇格設定

1. 機能有効化する場合は「リード自動昇格有効化」のチェックを入れます。



2. 起動時間を設定します。

リード自動昇格の処理は1時間に1度起動します。
リード自動昇格バッチ起動時間ではリードの自動昇格処理をいつ起動させるかを設定できます。
一度に処理されるデータは最大で20,000件です。

例:「0分」で設定した場合、毎時0分(10時0分、11時0分、12時0分)に処理が起動します。

 

4. リード取引開始項目の対応付け

こちらのページに従って、リード取引開始項目の対応付けを設定してください。なお、リードレコードのデータは取引先および取引先責任者の項目が空白の場合にのみ転記されます。取引先および取引先責任者の既存データが上書きされることはありません。詳細は以下のSalesforceヘルプページをご参照ください。

リードの取引開始に関する考慮事項

 

5. 推奨する表示項目

以下項目をリードの画面上に追加しておくことで、バッチのエラー内容等が分かり管理がしやすくなります。ページレイアウト上に項目を追加する方法は、こちらのページをご参照ください。

 

各項目の詳細は以下をご参照ください。

項目名 API参照名 説明
(Sansan)リード自動昇格元 AutoPromotionLeadFrom__c 自動昇格機能によって昇格(アーカイブ)されたリードレコードは、この項目に「Auto Promotion」と記載されます。
(Sansan)リード自動昇格エラーメッセージ AutoPromotionLeadErrMsg__c 自動昇格機能の実行時にエラーが発生した場合、ここにエラーメッセージが記載されます。
(Sansan)リード自動昇格対象外フラグ AutoPromotionLeadExcludedFlg__c 自動昇格機能を実行してほしくないリードレコードが存在する場合、このフラグにチェックを入れる(Trueにする)ことで、処理の対象外にできます。
(Sansan)リード自動昇格実行失敗数 AutoPromotedLeadCountOfFailure__c 自動昇格機能の実行時にエラーが発生して失敗した場合、失敗回数が記載されます。
失敗回数が3回になると「(Sansan)リード自働昇格実行済フラグ」にチェックが入ります。
(Sansan)リード自動昇格実行済フラグ AutoPromotedLeadFlg__c 自働昇格起動バッチは、このフラグにチェックが入ってないレコードを対象に実行します。その際、リードに対して処理を開始するタイミングで、このフラグにチェックを入れます。
バッチ実行時に昇格先の取引先が存在しなかった場合は、フラグにチェックを入れたまま処理を終了します。その後条件に当てはまる取引先ができた際に、自動でチェックが外れ、再度バッチが実行されます。
バッチ実行時に昇格先の取引先や取引先責任者が複数存在していた場合は、「(Sansan)リード自働昇格実行失敗数」がカウントアップされ、バッチ終了時にフラグのチェックを外します。

 

6. リード自動昇格バッチのバッチサイズ/バッチ合計処理件数の変更手順

リード自動昇格バッチのバッチサイズと合計処理件数はデフォルトで以下の値が設定されています。
設定値を変更する場合は下記の手順に沿って実施してください。

  • バッチサイズ:20
  • バッチ合計処理件数:4,000

 

1. システム管理者権限のあるSalesforceユーザーでログイン後、画面右上の歯車アイコンをクリックし、「開発者コンソール」を開きます。


2. 画面左下にある「Query Editor」タブをクリックします。


3. 「Query Editor」タブの下にあるテキストボックスに下記のSOQL文をコピーして入力し、[Execute]ボタンをクリックします。
SELECT Id, Sansan_CI__AutoPromotionLeadBatchSize__c, Sansan_CI__AutoPromotionLeadBatchTotalSize__c FROM Sansan_CI__BizCard_Settings__c LIMIT 1


4. 画面中央に出てくる行の値をダブルクリックして、値を変更して「Save Rows」ボタンをクリックします。

 

各項目の詳細は以下をご参照ください。

項目名 API参照名 説明
レコードId Id 名刺設定のレコードIdです。
リード自動昇格_バッチサイズ AutoPromotionLeadBatchSize__c リード自動昇格のバッチサイズの値が設定されています。
※設定する場合1〜100の間の値を設定してください。101以上を設定した場合、リード自動昇格バッチがエラーになります。
リード自動昇格_バッチ合計処理件数 AutoPromotionLeadBatchTotalSize__c 1回のリード自動昇格バッチで実施する件数の値が設定されています。
※設定する場合1〜20,000の間の値を設定してください。


5. 開発者コンソールを閉じ、[名刺設定]タブをクリックします。


6. 機能を有効化していない場合、「リード自動昇格有効化」のチェック及び起動時間を設定して[保存]ボタンをクリックします。既に機能を有効化している場合は、値を変更せず[保存]ボタンをクリックします。

※開発者コンソールで値を変更した後、変更後の値を反映させるために、必ず名刺設定画面にて[保存]ボタンをクリックしてください。

お探しの情報が見つからない場合は以下よりお問い合わせください。